水墨画で児童に感謝 福井・円山小、76歳男性が70枚贈る
福井市北四ツ居3丁目の谷口榮一さん(76)が30日、同市円山小を訪れ、4年生全員に自作の水墨画70枚をプレゼントした。地域のお年寄りとの交流を進めている同校では、児童の手作り新聞を自宅に届けている。児童らの高齢者への気遣いに感動して「子どもたちに、お返しがしたい」と約1カ月かけて描き上げた。
円山地区では5年前から市の敬老事業として、地区社協の主催でお年寄りと同校児童との交流を図っている。交流の中で毎年4回、4年生が学校の行事、出来事などを紹介する「元気いっぱい新聞」を手作り。社協を通して地区内の75歳以上のお年寄り宅に配っている。今年はまず7月に、敬老会や自治会型デイホームに参加した記事を掲載した新聞を配布した。
谷口さんは「年寄りを大切にしてくれる子どもたちの思いが伝わってきてうれしかった」と、8月からお返し用の作品制作に取り掛かった。水墨画は昨年4月から習い始めたばかりだが、絵柄はカブトムシやクワガタ、コスモスなど1枚1枚が別々というこだわりよう。4年生全員の70枚を完成させた。
この日は地区社協が毎年行っている交流行事が同校で開かれ、谷口さんの水墨画の寄贈もその一部として行われた。谷口さんは「勉強部屋に置いてくれると、うれしい」と作品を手渡した。児童を代表して浅川凜人君(10)が「お年寄りになっても習い事をしているなんてすごい。絵を見るたびに温かい気持ちとやる気が出ます」と感謝の言葉を述べた。
児童の手作り新聞は10月以降にも配布される予定で、谷口さんは「大事に保存したい」と、今後の交流を楽しみにしていた。
福井新聞紙面「あなたとつくる風の森」(2009/10/01)より |